弁政連フォーラム 第306号 平成30年8月15日
平成30年7月18日に参議院議員会館にて、日本維新の会「弁理士制度・知的財産制度推進議員連盟」設立総会が開催されました。
当日は、規約の承認、役員の選任及び日本弁理士政治連盟の水野勝文会長による『知財を活用した農水分野(含、6次産業)等の地方経済の活性化について』と題した講演が行われました。
役員については、顧問として「片山虎之助」参議院議員(比例代表)、会長として「浅田均」参議院議員(大阪府選挙区)、副会長として「井上英孝」衆議院議員(大阪府第1選挙区)及び「室井邦彦」参議院議員(比例代表)、並びに事務局長として「高木かおり」参議院議員(大阪府選挙区)が選任されました。
以下に、設立趣意書を記すとともに、国会会期中のご多忙の折にもかかわらず、設立総会にご出席くださいました方々に謝意を表し、その氏名を記します。
日本の特許出願件数は、2005年時点では世界一でしたが、2006年に米国、2010年に中国に抜かれてしまいました。また、特許出願件数そのものも2005年を境に今日に至るまで長期的な減少傾向に転じ、低下傾向はとまりません。
一方、科学技術研究費は18兆9,713億円(対前年比4.6%増)と過去最高であり、ここ数年は増加傾向にあります。特許出願は研究開発の結果であり、科学技術研究費とは相関が高いにもかかわらず、日本の特許出願は減少しています。
この理由には種々の説がありますが、大きくは日本の産業構造が変化したことにあります。特許出願の大半を占める大企業をめぐる経営環境が激変したこと、合併やM&A等で企業活動が国際化し国内産業の空洞化を招いたこと、株式における海外投資ファンド等の増大により短期的な企業経営の効率化が要請され従来の日本型の経営が衰退したことなどが理由と考えられます。
しかしながら、今後、企業経営に占める知的資産の価値は増大していくことを認識する必要があります。狭義の「ものづくり」から、個々の分野の付加価値を底上げすることで我が国のGDPを高めることができますが、この付加価値を知的財産制度で守り、かつ活用する政策が今日の日本に重要となってきます。これは製造業にとどまらず、たとえばマンガ文化に代表されるコンテンツや観光等のサービス業も例外ではありません。さらにTPP等による関税撤廃を考えると、日本の優れた農林水産技術や高品質の農水産品を活かすためにも知的財産制度が活用できます。あるいは、大学の知的資産を利用した地方創生推進事業や、知的資産をも勘案した融資制度の拡充、地理的表示(GI)保護制度の海外展開の促進など、今こそ、弁理士と政治家が協力して政策を推し進める必要があります。
ついては、我が国の知的財産権を取り巻く政治課題を解決するために、具体的な調査、研究、検討を行うこと、また弁理士制度の充実・発展のために関係団体との連携のもと日本経済を賢く強くする方策の実現を目指すことといたします。
以上の趣旨にご賛同いただける我が党の有志により「日本維新の会弁理士制度・知的財産制度推進議員連盟」を設立することといたしました。
顧 問 片山虎之助
会 長 浅田 均
副会長 井上 英孝 室井 邦彦
事務局長 高木かおり
会 員 石井 章 石井 苗子 片山 大介 儀間 光男 串田 誠一 下地 幹郎
馬場 伸幸 藤巻 健史 森 夏枝 丸山 穂高
弁理士制度・知的財産制度推進議員連盟
顧問 片山 虎之助 参議院議員
弁理士制度・知的財産制度推進議員連盟
会長 浅田 均 参議院議員
弁理士制度・知的財産制度推進議員連盟
事務局長 高木 かおり 参議院議員
この記事は弁政連フォーラム第306号(平成30年8月15日)に掲載したのものです。
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