弁政連フォーラム 第307号 平成30年9月15日
平成31年度の東京都における予算編成に向け、都民ファーストの会東京都議団、都議会公明党及び都議会立憲民主党・民主クラブが、我々の要望を聴取する機会を設けてくださったことから、以下の要領により、都議会議事堂を訪問しました。
〈日 時〉平成30年7月25日(木)14:00~
〈訪問者〉日本弁理士政治連盟 副会長 鈴木 一永
〃 副会長 榎本 英俊
〈日 時〉平成30年8月1日(水)16:00~
〈訪問者〉日本弁理士政治連盟 副会長 鈴木 一永
〃 会 員 池田 直文
〈日 時〉平成30年9月3日(月)17:00~
〈訪問者〉日本弁理士政治連盟 副会長 鈴木 一永
〃 副会長 大澤 豊
〃 会 員 原田 正純
都議会議員の方々におかれては、我々の要望を熱心にお聞きくださいました。
我々の要望は、以下のとおりです。
中小企業が特許等を出願する際に負担せねばならぬ「出願料」及び「代理人手数料」に関する助成制度がない市区町村でも支援が受けられるような制度とするように要望する。
日本弁理士会と「知的財産の活用による地域の活性化と産業の振興のための支援に関する協定」を締結し、知的財産に関する知識を体系的に習得するための予算措置をお願いしたい。
我が国が「知的財産立国」を標ぼうする以上、東京都としてもこれを実現するために、知的財産にあかるい人材を育成することが必要である。ついては、小中高校生をはじめとした学生向けの授業を行うとともに、その講師となりうる人材を育成するための予算措置を講じられたい。なお、学生向けの授業実施及び講師の育成に際しては、知的財産に関する専門家である弁理士を活用されたい。
(1) | 都内の金融機関に対し、企業が持つ知的資産の価値の評価に取り組むとともに、価値ある知的資産を有する企業の資金調達を支援していただきたい。また、企業の事業性評価を通じた融資の促進に関し、平成30年度に行った、又は行う予定の事業の内容について、日本弁理士会に情報提供いただきたい。 |
(2) | 東京都中小企業振興公社が知的財産評価融資制度を実施していることは承知しているが、「知的資産の価値を見極めて」行う制度融資にほかのメニューがあるのであれば、その情報を日本弁理士会に提供いただきたい。また、実際に知的資産(特に知的財産)の価値が融資に結び付いた事例の情報も、可能な範囲で提供いただきたい。 |
(3) | 事業性評価を通じた融資等を実行するためには、融資担当者等に対する相当の教育が必要になると考えられるため、積極的に取り組む金融機関に対し、教育を後押しする補助金の設定、あるいは取組の表彰、公表等を行っていただきたい。 |
(4) | 融資に限らず、補助金や助成金も含め、事業資金の支援先を選定する際に、事業の収益の源となる知的財産について適切な把握、管理、保護(権利化に限らず、営業秘密としての保護を含む)の施策を講じているか、又は講じる意欲のある支援先候補を、高く評価していただきたい。 一例として、平成30年5月に知的財産戦略本部が公開した「経営デザインシート」の作成を一部の補助金の申請要件としたり、「経営デザインシート」を作成し新たな価値創造メカニズムの創出に挑む企業に対し、その経費を「創業助成金」の如く幅広く支援する助成金を設定するなど。 |
オリンピック・パラリンピックの応援プログラムの利用の促進を図るべく、その利用条件の緩和を要望する。
このような貴重な機会を設けてくださいました都議会議員の方々に対しましては、大変略儀ながら本誌面をもって御礼を申し上げます。
都民ファーストの会東京都議団
都議会公明党
都議会立憲民主党・民主クラブ
この記事は弁政連フォーラム第307号(平成30年9月15日)に掲載したのものです。
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