弁政連フォーラム 第320号 令和元年10月15日
令和元年9月27日に日本弁理士会の清水善廣会長並びに日本弁理士政治連盟の水野勝文会長及び福田伸一筆頭副会長は、経済産業省の大臣室に菅原一秀経済産業大臣を表敬訪問しました。
菅原大臣は、令和元年9月11日に発足した第4次安倍第2次改造内閣において、経済産業大臣に就任されました。また、菅原大臣は、自由民主党の弁理士制度推進議員連盟(会長:二階俊博衆議院議員)の幹事も務めてくださっており、日ごろから我々を支援してくださっています。
会談の中で、日本弁理士会の清水会長は、弁理士絆プロジェクトについて説明をしました。特に弁理士絆プロジェクト金融機関チームでは、地域の金融機関とタッグを組んで、この金融機関のクライアントである中小企業の課題解決を知財の面からサポートしたいとお話したところ、菅原大臣は、弁理士絆プロジェクトをご存知で「中小企業は、大切な知的財産を守らないといけない。技術が流出してからでは遅い。中小企業は日本の背骨になるところなので、ぜひ支援して行きたい。」と述べられました。
また、日本弁理士政治連盟の水野会長からは、経済産業省が本年5月にまとめた「グローカル成長戦略」について、弁理士が活躍できる場があるとお話をしました。
水野会長は、「中小企業は、それぞれの現場の状況に応じた、早い段階からの知的財産の認識や取り扱い、さらに、知財戦略を立てるため、特許調査・商標調査等の情報収集が重要になる。また、海外展開を考えた場合、農林水産物・食品のブランディングなど、工業製品以外でも、海外展開を視野に入れたブランディング戦略、知財戦略、情報調査が必要である。しかし、各地域の中小企業の現場において、ノウハウ・ブランド等の知的財産の認識、差別化ポイントの認識は容易ではない。弁理士は、知的財産に関する専門家であり、海外も含め、それぞれの専門を越えた協業ネットワークがあり、かつ、法的にも誠実に業務を遂行する義務、守秘義務が課せられているので、そのネットワークの実効性も期待できる。こういったところで銀行などと同様に社会インフラとしての弁理士が活躍できる場があると思っている。」とお話しました。
菅原大臣は、「知的財産については安倍総理も力を入れており、その専門家である弁理士の先生方にお力添えいただきたい事項は増えてきている。私としても先生方にぜひ協力していきたい。」と述べられました。
菅原大臣におかれましては、非常にご多忙のところ我々の訪問を受け入れてくださり、略儀ながら本誌面をもって御礼を申し上げます。
左から日本弁理士会清水会長、菅原経済産業大臣
弁政連水野会長、弁政連福田筆頭副会長
会談の様子
この記事は弁政連フォーラム第320号(令和元年10月15日)に掲載したものです。
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