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弁政連フォーラム 第323号 令和2年1月15日

年頭所感

日本弁理士政治連盟会長 水野勝文

日本弁理士政治連盟
会長 水野 勝文

明けましておめでとうございます。日頃より日本弁理士政治連盟の活動にご理解・ご支援を頂いている国会議員の先生方、また弁政連会員の皆様に心より感謝申し上げます。

昨年は、特許法・意匠法等が改正され、査証制度が創設されるなど、知的財産権に関する紛争処理システムの見直しがさらに一歩進められました。さらに、外国法事務弁護士と日本弁護士による共同法人の設立を認める法改正や国際仲裁センター設立等、司法制度改革も進行中です。

現状の我が国の知的財産システムとその実効性を担保してくれる司法制度が真に、イノベーションの創出とその社会への実装化の促進に役立っているのか? 日本社会の新陳代謝を促進できているのか? 社会に貢献するシステムとして機能しているのか? と困難な道ながら、熱意ある方々によって様々な改革検討がなされつつあります。

しかし、知財人材の確保が十分ではない中小企業やスタートアップ企業が、我々弁理士の協力を得ても実質的に使えない、使いこなせない知的財産システムは、到底機能していないと言わざるを得ないのではないでしょうか。さらなる制度改革は不可避でしょう。また、日本経済も経済のグローバル化の渦中にあり、かつ、少子高齢化・人生百年時代を迎え、従来システムのままで今後の社会に貢献するシステムたり得るのか?という疑問も当然でしょう。

本年も弁政連はこの問題に向き合い、議員の先生方に知的財産システムや弁理士についての理解を深めて頂けますように、地道に活動して参ります。

このような弁政連の活動は、弁理士の将来にも深く関係してきます。よって、特に若手の会員の皆様には関心を持っていただきたいし、ご理解・ご支援を期待しています。

年頭にあたり、進行中の知的財産制度改革・司法制度改革が、我国のイノベーションの進展と社会の発展の礎となるよう祈念いたします。また、国会議員の先生方におかれましては、日本社会の発展に貢献する知的財産制度改革・司法制度改革となりますように、ご指導下さいますようお願い申し上げ、ご活躍を祈念しております。

この記事は弁政連フォーラム第323号(令和2年1月15日)に掲載したのものです。

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