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2021年12月3日

公明党 知的財産制度に関する議員懇話会
会 長 赤羽 一嘉 先生
幹事長 矢倉 克夫 先生

日本弁理士政治連盟
会長 水野 勝文

予算要望

要望1

高齢化社会、人口減少社会、エネルギー問題などの社会問題に効果を見込めるイノベーションの研究開発投資及び実証実験投資に関する減税又は補助金並びに社会実装支援事業に関する予算又は補助金について、予算措置を要望します。

社会への実装(国民に具体的に利用可能になること)の進展により深刻化する社会問題に効果が見込めるイノベーション(新規技術・新規システム・新規サービスの展開など)に対して実証実験を行ない、その問題点を解決することによって、効果が見込めるイノベーションの社会への実装進展を促進することが目的です。

(要望1の背景)

高齢化社会、人口減少社会、エネルギー問題などの社会問題に対処するためにも、また、社会問題に効果が見込めるイノベーションとその新規事業による経済産業の活性化を図るためにも、有効なイノベーションの促進・強化とその日本社会への実装進展が極めて重要であること、論を俟ちません。

社会への実装の進展により深刻化する社会問題に効果が見込めるイノベーション(新規技術・新規システム・新規サービスの展開など)に対して、実証実験を行ない、その問題点を解決することによって、効果が見込めるイノベーションの社会への実装進展を促進する支援が必要です。

関連して、社会実装進展を促進するためには、当該イノベーションに関わる知的財産権の状況により、ライセンススキームなどの知財スキームの整理・調整が必要な場合が考えられます。

勿論我々弁理士は、このような知財スキームの整理・調整の問題も含め、貢献して参る所存であります。

要望2-1

経済安全保障政策に資するイノベーションの研究開発投資及び実証実験投資に関する減税又は補助金並びに社会実装支援事業に関する予算又は補助金について、予算措置を要望します。

要望2-2

経済安全保障基本法(仮称)が成立すると、中小企業の製品、技術等について、特に、輸出等について従来にない制約、規制がかかる可能性があるものと考えられます。一般に、中小企業は、これに対応する人材、能力は備えていません。

経済安全保障基本法(仮称)の企業活動への影響範囲に応じて相談体制、専門家の配置等、十分な支援策を講じることを要望します。

(要望2の背景)

経済安全保障政策の柱であるサプライチェーンの強靭化や基幹インフラ機能の維持等に係る安全性や信頼性の確保のためにも、イノベーションの促進・強化とその日本社会への実装進展が極めて重要であること、論を俟ちません。

これらを促進するために、経済安全保障分野においても、研究開発投資及び実証実験投資の支援や社会実装支援事業への予算投入を通じて、イノベーションの促進とその社会実装進展を推進することが重要です。

我々弁理士は、上記要望1の分野と同様、経済安全保障関連の分野においても、知財スキームの整理・調整の問題も含め、貢献して参る所存であります。また、経済安全保障基本法(仮称)の企業活動への影響範囲はまだわからないものの、中小・中堅企業においては、一般的には輸出入規制等に円滑に対応する人材、能力は備えていません。輸出入規制等が企業業績に与える影響を最小限に抑えられるよう、新たに導入される規制への対応に関し、中小・中堅企業が専門家による支援を十分に受けられるようにするための体制を、用意頂けますようお願いします。

要望3

特許特別会計の収支が悪化していることに鑑み、現在特許特別会計予算で行っている中小企業支援事業の一部を、一般会計予算で行う予算措置を要望します。

(要望3の背景)

近年、特許特別会計の収支が悪化していることから、特許庁への出願に係る手続きに要する印紙代が値上げされる予定となっています。

一方で、特許庁は近年、中小企業の知財活用を促進する事業を多数行っており、これは非常に意義のあるものであると考えますが、財政面での負担になっている側面もあると考えます。

今後の更なる知財活用促進を考えた場合に、財政的な理由によりこれが印紙代の値上げとなって帰ってくるのでは、促進の効果を減殺することになり、好ましくありません。

また、特許特別会計の収支悪化を理由にこれらの事業を削減せざるを得なくなることも、好ましくないと考えます。

従って、中小企業の知財活用を促進する事業を、なるべく特許特別会計の枠外で行えるようにすることを要望します。

例えば、特許庁からの交付金の交付先となっている独立行政法人工業所有権情報・研修館は、優れた技術を持つ地域未来牽引企業、スタートアップ・ベンチャー企業等への知財戦略策定など、専門家を活用した伴走型支援を行う事業を行っていますが、同様な事業は地方経産局も行っています。

(例えば関東経産局が知財経営定着伴走支援を行っています。ただ、現状では、予算は特許特別会計から支出されています。)

現在の制度上ただちには難しいかもしれませんが、このような事業については、地方経産局側の事業の比率を増やすと共に、地方経産局側の事業は一般会計予算で賄えるようにし、予算面での特許特別会計の負荷を減らすことを要望します。

また、例えば中小企業等の国内出願費用助成は、一部の自治体ではありますが、県や市区などの自治体単位で制度が設けられ、特許特別会計の枠外で運用されています。

一方で、中小企業等の外国出願費用助成については、特許特別会計の予算で運用されていますが、この事業についても、特許特別会計の枠外で行う設計も可能ではないでしょうか。

以 上

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