弁政連フォーラム 第367号 令和6年5月15日
令和6年度の東京都予算編成ついて、昨年度、弁政連が要望した内容に対する東京都からの回答を都議会公明党及び東京都議会立憲民主党を通じていただきましたので、ご報告いたします。
●要望事項とその回答
要望1.中小企業への事業化支援のための知的財産権取得費用の助成
<具体的な要望>
①国内出願支援の新設・拡充 ②外国出願支援の拡充 ③区市における知財支援制度の設計支援
【東京都からの回答】
都は、中小企業が国内で知的財産の保護を行う場合、新製品の開発等の支援に合わせ、特許出願等の経費負担を減らすサポートをしています。また、海外での特許申請等のコスト負担の軽減の支援も行っています。さらに、知的財産に関する相談体制の中で、弁理士の皆様のご協力のもと、区市へのアドバイスも行っています。
今後とも、中小企業の知的財産活用を後押ししてまいります。
<令和6年度予算措置額>知的財産活用への支援1,278,553千円(昨年度は1,195,822千円)
<所管部課名>産業労働局商工部創業支援課
要望2.知財見本市の開催
<具体的な要望>
知的財産の利活用促進・流動性向上を目指した知財見本市の開催
予算措置:5000万円(概算)
【東京都からの回答】
都は、区市と協力し、企業同士が交流をして知的財産を新製品の開発等につなげるきっかけとなる機会を提供しています。そうした場では、大企業の知的財産を活用し、中小企業が新たな製品を作る取組等へのサポートに力を入れております。
<令和6年度予算措置額>知的財産活用への支援1,278,553千円(昨年度は1,195,822千円)
<所管部課名>産業労働局商工部創業支援課
要望3.中高生向け知財常識の普及・啓発
<具体的な要望>
中高生向けに知財常識を伝える授業・セミナーを開催
予算措置:1000万円(概算)
【東京都からの回答】
中学校では、学習指導要領に基づき、技術・家庭において著作権、音楽及び美術において知的財産権、国語において引用に関する教育を行っています。区市町村立中学校の教育課程の編成及び教育課程に位置付けられた学習に外部講師を活用することについては、各学校の校長の権限で行うこととなっています。
また、高等学校では、学習指導要領に基づき情報科において、情報に関する法規や制度、情報セキュリティの重要性、情報社会における個人の責任及び情報モラルに関する教育を行っています。都立高等学校等の教育課程の編成及び教育課程に位置付けられた学習に外部講師を活用することについては、各学校の校長の権限で行うこととなっています。
<所管部課名>教育庁指導部義務教育指導課、高等学校教育指導課
要望4.知財活用事業者(中小企業)への税制優遇措置の導入
<具体的な要望>
東京都版・イノベーションボックス税制の検討及び導入
【東京都からの回答】
政策税制は、特定の政策目的のための措置として、公平、中立、簡素であるべき税制の基本原則の例外として設けるものであり、その政策目的や効果などを十分に吟味しつつ、判断されるべきものと考えます。
<所管部課名>主税局税制部税制課
我々の要望を都政に反映すべく、ご尽力いただきました都議会議員の先生方には、略儀ながら本誌面をもって御礼を申し上げます。
この記事は弁政連フォーラム第367号(令和6年5月15日)に掲載したのものです。
←前のページへ戻る